経済情報局 世界経済危機

米商務省は16日、2009年第2・四半期の経常収支が987億9200万ドルの
赤字と、赤字幅が7年半ぶりの低水準に逆援したと発表した。
貿易収支の赤字が前期に続いて減少したことが貢献した。前期比では5．4％の縮小。
国内総生産（GDP）比のセフレは2．8％（前期は2．9％）と、
1991年第1四半期以来18年3カ月ぶりの低水準。
アメリカの状況について、この連載の第5回に書いた。そこでは、
「将来への方向付けが定まらない」と述べた。これは、
その時点でわかっていた08年第3四半期（7－9月）までのＧＤＰ統計と
国際収支統計から読み取れる姿を見ての結論であった。
金融危機は進展していたものの、それが実体経済に与える影響は、
この期間までは、住宅投資と耐久消費財（自動車）の減少に限定
されたものだったのである。